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新世代ピアノトリオ、heliotrope

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heliotrope

heliotropeはピアノトリオ編成ながらも、my name is…、SZKN(静カニ潜ム日々)のメンバーも擁することから、ハードコア・エモの影響を多分に感じさせるアプローチが注目を集めている3人組バンドです。2011年以来、4年ぶりとなる新作2ndアルバムリリースについて、取材させていただきました。
[取材場所]:渋谷乙
[撮影協力]:石川駿人

heliotrope(ヘリオトロープ)

メンバー:小林恵子(Vo,Piano)、中澤シンゴ(Dr)、佐藤智明(Ba)

2009年横浜にて結成。2011年8月に1st mini ALBUM「また会えますように」をthing thing thing!recordよりリリース。初回生産分以上のオーダーにより1000枚を即完売。ピアノ、ベース、ドラムという、「ピアノトリオ」の編成だが、既存のものとは一線を画しており、メンバー全員がハードコアの影響を受けている事が裏付けられる様に、2014年にはENDZWECKの宇宙氏主催cosmicnoteのVAに参加。ハードコアバンドの来日サポートなども数多く出演する中、リキッドルームのアニバーサリーイベント(KEMURI, 9mm Parabellum Bullet)などにも出演し、オーバーグラウンドな方面からも注目を浴びている。

  
  

友達や家族だったり、外側に向けた作品にしたかった

読者に向けて、バンド結成の経緯からお聞きしてもいいでしょうか。


中澤

俺とねたこ(Vo&Key.小林恵子)が同じ大学のサークルの先輩後輩で。サークルの合宿があって、その時ねたこに「バンドやりましょう!」って言われて。で、スタジオ入ってみたら、ねたこが書いてきた曲がめちゃくちゃ良くて、「やばいね!」って。それから1年ぐらいは曲作りだけしてて。


ねたこさんは、なぜバンドをやろうと思ったんですか?


小林

heliotropeを始める前はコピーバンドをやっていたんですけど、mynameisのライブを見て、感動したんです。コピーじゃなくて、自分が作った曲をあんな風にドラムを叩いてくれたらいいな、と思って声を掛けて。最初は、ほんとに思い出作りのつもりだったんですけど、何曲か作って持って行ったら「いいじゃん!」って言ってくれて。一回のつもりが、何回もスタジオに入っていくうちに、自然とバンドになっていったという感じです。


中澤

バンドやったことないって言ってたのに、持ってきてくれた曲が本当に良くて衝撃的だった。特に前のアルバムに入ってる「どこへ行こうか」って曲が本当に良くて。それからベースどうしようってなったときにウッドベース入れたいって考えたの。それで当時、職場が一緒で仲良かった智明に話したら「オレ弾けるよ」って。それで2009年からライブとかもやる様になったね。


佐藤

気づいたらエレキベース弾いておりましたが…(笑)


では、2ndアルバムについて。toeの美濃さんがレコーディングエンジニアと務めたということで、その時の様子はどうでしたか?


小林

順調だったよね。


中澤

最初にクリック聞きながら「じゃあ録りまーす」ってなった時に、当たり前なんだけど目の前に一瀬さん(ASPARAGUS)と美濃さんがいるわけじゃん。ふと「あ、pop catcherだ!」って思ったら「あれ?俺何やってんだろ」って何故か我にかえってしまって。そしたらすごいヘンな汗かいて(笑) 結果、最初のテイクが悲惨なことに(笑)これ俺叩けんのかな?みたいな感じになっちゃったんだけど、美濃さんと一瀬さんがずっと楽しい雰囲気を作ってくれたお陰で、その後は順調で。3日間楽しい雰囲気でいったよね。


3日間で全曲録ったんですか?


中澤

うん。楽器のオケだけだけどね。


小林

早くできたのも雰囲気が良かったから。私は緊張しいなんで、美濃さんが録ってくれるってことでめちゃめちゃ緊張してたんですけど、美濃さんと一瀬さんが緊張をほぐすような会話をしてくれて。アドバイスをくれたり。私たちが集中するよう導いてくれて、作品に本気で取り組めるような雰囲気にしてくれたんです。


中澤

そうそう。あと一瀬さんがドラムテックだけじゃなくて「こうしたほうがいいよ」とか「ちょっと一回息抜こうか」みたいなタイム感とかも操ってくれてて。完全にプロデューサーだった。個人的に今まではレコーディングって苦手だったんだけど、初めてって言っていいぐらい終始楽しいレコーディングだったからレコーディングかなり好きになりました。


レコーディングは緊張するし。


佐藤

まぁでも楽しかったですよ。


小林

美味しいご飯いっぱい食べた。


中澤

だいたい夜中0時〜1時ぐらいにレコーディングが終わって、その後毎日飲みに行って。今日はちょっとだけにしようって言って、結局4時か5時くらいまでベロンベロンに酔っ払って帰って(笑)


翌日もレコーディングだったんですよね?


中澤

そう(笑)解散する時に「明日は昼12時ぐらいに集合しますか~」つって、ぐだぐだしながら13時半に始まるみたいな(笑) そのゆるさも良くて、もしカッチカッチでやってたらできてなかっただろうね。その辺の空気感も、あの音源に反映されてんのかなーって。


ギターが入っている曲(M-3.Don’t wake her up)がありますが、これは?


中澤

これは、the north endのえぐっちゃん(江鬮一寿)が弾いてくれて。曲自体は、えぐっちゃんと一緒にスタジオで作った感じで。だから後からギターを入れたとかじゃなくて、一緒に作ったって感じ。相変わらず才能に溢れたギターだったなと。


佐藤

…レコーディングは超苦戦してたけどね(笑)


中澤

そう(笑) あんなえぐっちゃん見たの始めてだった。


佐藤

江鬮さんがpop catcherの大ファンで。ファン過ぎて、一瀬さんがいて美濃さんが録ってくれるっていう環境の中で、あんな緊張した顔はライブでも見たこと無い(笑)


一同

(笑)


中澤

一言もしゃべんなかった(笑)


佐藤

飄々とギターを弾くイメージだったけど、一言もしゃべらずね(笑) でも最終的には超良いテイクが録れました。



では次にアルバムタイトルについて。「大丈夫、君なら」にはどういった気持ちが込められているのかなと。


小林

前作は自分の内面にあるもので練った曲が多かったのに対して、今作は周囲の人について歌ってる曲が多いんです。感謝を綴った曲もあるけど、基本的には応援歌。「大丈夫、君なら。」っていう言葉には、その人を迎え入れてあげる優しさと、一人でも問題に立ち向かうために突き放すような強さがあって。「さようなら(M-6.)」の歌詞からの抜粋になってしまうから、「さようなら」が推し曲みたいになることに悩んでたんだけど… 全部推し曲のつもりだったから(笑)でも、誰かの背中を押すためにはピッタリなタイトルだと思って、これに決めました。


曲はねたこさんが基本を作ってから、バンドで作っていくという?


小林

そうですね。フワフワした状態のものをスタジオに持って行って、2人が肉付けしてくれる。そこから互いに刺激しつつ良い曲に変身させていく流れが多いです。


今回はcosmic note(レーベル)からの発売となりますが、その経緯は?


中澤

宇宙さん(ENDZWECK/cosmic note主宰)とよく遊んでて。その中で宇宙さんがヘリオト見て好きになってくれて。で、「出したいんだけど」って言ってくれて。俺もレーベルやってるから「俺がやれない楽しいことやりましょうよ」って話になって一番最初はアメリカでレコーディングするって話があって「そんなの出来るんすか?」って。(笑)ただみんな有給で行くのも大変だからやんわり流れて。で「どうする?」ってなった時に「美濃さんでやりたい」って相談したら実現して。それと個人的に一瀬さんには良く遊んでもらってて、「ドラムテックやってくださいよ」って言ったら「やる!」って言ってくれて…っていうトントン拍子な感じで。


前作は自主レーベル(thing thing thing!RECORD)からのリリースでしたよね?


中澤

うん。でも自分のレーベルから出すっていうのも、その時は出してくれる人がいなかったから出したっていうだけかな。(笑)今回、違うレーベルからのリリースにあたっていつもとは違って、色々な角度から発売までの流れを見る事が出来て、良い意味で客観的になれたのが良かったなって思いますね。


 

information

heliotrope

「大丈夫、君なら。」
2015年12月9日(水)発売
¥2,000(税抜)

1. ツミキ
2. あさくら
3. Don’t wake her up
4. 春
5. 失敗の味
6. さようなら
7. 栞
8. 家族の声
9. 大きな文字が降ってきて

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