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column p.s magazineがお送りする様々な企画

覚悟のススメ

第9話僕とディランと時々レノン

「認めねぇぞ 俺はこんなモン!!」
コラムのタイトルにもなっている『覚悟のススメ』の作者、山口貴由氏の作品集の冒頭である。笑いが止まらない最高にイカれた作品集なので一読をお勧めする。

さて、今回はBob Dylanの『Bringing It All Back Home』。QUEENに引き続きレジェンドシリ-ズ。しかも生ける伝説。中学、高校の多感な時期、アイデンティティを確立するにあたって多大なる影響というか、感銘というか、そういうものを与えてくれたDylan。なんというか勝手に恩師みたいに思っている。



今さらBob Dylanの曲がどうとか、フォ-クロックがなんだとかはいいんだけれど、俺がDylanに本気で熱狂したきっかけは、かの“みうらじゅん”氏 著『アイデン&ティティ』であった。当時はみうらじゅんやら町田康やら大槻ケンヂやら、やたらROCKぽい人の書き物ばかり読んでた。その中でもやっぱりこの『アイデン&ティティ』は今でもたまに読み返して教訓にしている一冊。もちろんバンドマン云々ではなくて、一人の人として。ちなみにこの『アイデン&ティティ』あの銀杏BOYZの峯田氏主演で映画にもなっている。

Dylanを聴くときは夢中になって歌詞も対訳も読んでとにかく感心していたものだった。言葉が胸を打つということはよく言ったものだけれど、Dylanの言葉には何度叩きのめされ、そして何度手を差し伸べられたことだろうか。もちろん、彼はこの約半世紀に渡って数十枚のアルバムを出しているわけで、そのすべてなんか聴いたことないし、むしろ聴いたことないやつの方が圧倒的に多いんだけど。俺が聴いたことあるDylanのアルバム数枚の中では、この『Bringing It All Back Home』が特にお気に入りの一枚。Subterranean Homesick Bluesに始まり、It’s All Over Now, Baby Blueに終わるまで、英語がわからない人は和訳サイトでもなんでも読みながら是非聴いて欲しい。動画の曲はもしやThe Byrdsのカバーのほうが耳に馴染みがあるかもしれないけど、Mr.Tambourine Manという曲でB面の一発目。すごくいい曲だと思う。

俺の故郷は宮城県石巻。あの震災から3年以上の月日が流れた。俺はロクに地元に帰りもせずに、遠く離れた横浜でただ、のんべんだらりと暮らしている。この町の居心地があんまりにもいいもんだから、つい忘れてしまう遠い故郷、家族、友達。いつか生まれたあの町に、いつか18年間過ごした俺の故郷に、このアルバムのタイトルのようにすべてを持ち帰ることができるだろうか。

まぁ、別にそんなノスタルジ-なアルバムじゃないはずだけど、なんとなくそんなことを思ってしまう1枚。今は失われてしまった俺が住んでた頃の石巻を思い出させてくれる優しい1枚。逆に聴くたびにあの頃を思い出してしまう寂しい1枚。でもそんな俺を奮い立たせてくれる1枚でもあるのです。

「がんばろう」とこのコラムを書きながら漠然と、しかしながら強く強く思うのでありました。最後にこのアルバムの中の好きな歌詞の一節を引用して、お終いです。

「行くんだよ いるものをもって ながもちのするとおもうものを とにかくとっておきたいものは さっとつかんでしまえ」

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